桃色の豚

ただの豚野郎

満月の夜のメンブレ

正確には満月だったのは昨日ですが。

 

今日はクリスマスイブ…聖なる夜だか性なる夜だか分かりませんが、きっと世の中の若い男女は浮足立って過ごしていることでしょう。いいことですね。

 

そんな中、私は今、実家に居ます。

 

昨日実家の母からLINEが来ました。

「くーちゃんがそろそろ危ない」と。

 

くーちゃんとは、私の実家で暮らしているメスの柴犬。本名くるみ。

私が小学生の頃に実家に来てからもう18年弱。立派なおばあちゃんです。そして、私にとっては大事な妹です。

そんなくーちゃんが、昨日からご飯も食べられなくなったのでした。腎不全だそうです。

 

私は全ての予定をキャンセルし、実家に帰りました。

 

そこには、もう起き上がることが出来なくなったくーちゃんが。

痛いくらいに床ずれしたくーちゃんが。

 

くーちゃんに話しかけ、抱っこして、できるだけ笑顔でたくさん撫でました。

そして1人になって自分の部屋のベッドでわんわん泣きました。

悲しいのかなんなのか分からないですが、どうしようもなくつらくて。つらいのはくーちゃんなのに。

 

どんな関係でも、いつか生き物同士は別れが来ます。それが人同士であっても、人と獣であっても、生き物同士であるならば。

そんなことは分かっています。

でも、どんなに頭で分かっていても、私は別れが苦手です。

別れが来るくらいなら、出会わない方がいいんじゃないかと思ってしまうくらいに。

 

今年は別れが多すぎました。昔からの友達、仲の良かった先輩、来年も一緒に桜を見ようと約束していた男。

でも、くーちゃんとは、本当に本当の別れになってしまうかもしれない。

どうして私たちは今ある繋がりを大切に出来ないんでしょうね。色々と優先順位をつけて、自分には大切なことがあるって思い込んで、切らなくてもいい縁を切って。

今生の別れになってしまうかもしれないのに。

 

思春期で親に反抗してあんまりちゃんと散歩に行かなかったり、社会人になってからは忙しいって言ってあんまり帰らなかったり、そんな薄情な姉でごめんね。

でもせめて、ワガママかもしれないけど、残りの時間はたくさん一緒に居させて下さい。

 

あまりに痛々しくてつらいので、苦しんでる写真は撮りませんでした。

なので、元気だった頃の彼女の写真で締めます。

 

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頑張ろうね。